「能」救う?iPadで公演開設

日本の伝統芸能である「能楽」。歌舞伎や人形浄瑠璃などと共に、ユネスコの無形文化財に選ばれるなど世界に誇れる日本の文化ではあるものの、見たことがない人も多いのではないだろうか。
実際、能楽の鑑賞者は”高齢化”が進んでおり、固定客が大半を占める状況だという。確かに能楽の大半は古語、古典の世界である上専門用語も多いため、普通の人にとって分かりにくくとっつきづらい点がある。しかし近い将来、このような問題がITの力で解決されるかもしれないとのこと。
9月4日、東京・神楽坂にある「矢来能楽堂」でタブレット導入の実証実験が行われた。その内容は、iPadを観客に配布し、画面を見ながら公演を鑑賞してもらうというものだ。シーンに合わせて解説を配信するシステムで、より内容が分かりやすい新たな鑑賞スタイルを目指すという。
今後は実験で得られたフィードバックをもとに、本格的な導入を検討していくという。英語や中国語と言った多言語での提供も可能なため、増え続ける外国人観光客に鑑賞してもらえるチャンスも生まれる。
能楽だけではなく、歌舞伎の世界でもイヤフォンガイドを用いた解説を行うなど、伝統芸能の魅力をもっと多くの人に知ってもらおうと、新たなチャレンジをするケースは増えている。2020年の東京オリンピックに向け、外国人観光客にどうやって日本文化を発信していくか。能のお供にタブレットという新たな鑑賞スタイルがその切り札となってくれるかもしれない。